小笠原で収録されたザトウクジラの鳴き声がフューチャーされています。

｢THREE DAYS MEMORY｣は､碧白く映える大きな翼｡ それは海を旅する飛行機のように｢世界は一つ｣だと教えてくれる｡

ザトウクジラ(座頭鯨)は､高く上げた胸びれや尾びれ､ 時には海面上に飛び上がり(ブリーチング)､体全体で力強く水面を叩いて､ 何kmも離れた仲間たちのところにまでその存在を知らせる｡

彼らは夏の間は､冬の繁殖期に備えて寒冷域で過ごし､小魚や､甲穀類などを 食い貯めする｡いよいよ繁殖期に入ると何千kmも隔てた温暖域へ渡り､ 雄のプロポーズ活動が始まる｡愛しの雌鯨へ最高のLOVE SONGを届けるのだ｡

このLOVE SONGは　5分くらいのものから､長い時は35分にまで及ぶこともあり、 各海域の群によって流行のメロディがある｡途中､息継ぎをするため浮上してもその後、 続きを歌いおさめ､愛が実るまで何度も何度も繰り返し歌われる｡

そして､数km離れていようと､仲間同士なら､ どこでどの鯨が歌っているのかが分かるらしい｡

彼らの情熱に満ちたLOVE SONGと石黒浩己の音楽との共演は､ 海と陸のボーダーラインを溶かしてくれることだろう｡